Typoless 導入事例 | 業種:教育情報サービス
株式会社インターエデュ・ドットコム 様
人間も学ぶ機会に。互いにアップデートし合うツール
- Wordアドインを使い、修正履歴を執筆者にフィードバック
- 学校側の原稿チェックの回数や時間が減り校正作業を効率化
- 使い分けが重要な「受験」「受検」などをカスタム辞書に登録
株式会社インターエデュ・ドットコムは、教育情報サイト「インターエデュ・ドットコム」や私立中学校・高校探しのマッチングアプリ「エデュスタ」などを運営。学校や塾の評判を知ることができる掲示板や、先生が更新する学校公式ブログなど、受験や教育情報を中心としたコンテンツで支持を集めている。特に、独自の視点で学校を取材した連載や特集の記事は、保護者からも有益な情報として評価されている。こうした記事制作を支えているのが、文章校正AI「Typoless」だ。導入の経緯や活用方法について、運営制作部の村山様に伺った。
信頼性が求められる、自社制作の学校紹介記事などを校正
――どのような業務で文章の確認や校正を必要としていますか?
村山秀子 様(以下「村山」) 私たちの事業の原点は、1990年、学校情報や受験に関する掲示板からスタートし、口コミ情報が根強い人気を集めています。現在はWEBだけでなく、アプリ「エデュスタ」や会員向けメールマガジンなど媒体の数も増えており、信頼性の高い情報をきちんとお届けしたいという観点から、自社での記事制作も強化しています。
主な記事は、1つの学校の魅力を1年間の連載として発信する「スペシャル連載」と、クライアント校が打ち出したい内容を深掘りして発信する「おすすめ学校特集」があり、1本の文字数は約2,500〜3,000字。保護者が志望校を絞っていく夏から秋にかけてが記事掲載のピークで、ひと月に15本以上掲載することもあります。これらの記事は、受験生の保護者がお子さまに合った学校を見つけ、情報を得る入り口ともなるため、信頼性や正確性が重要です。

――現在の「Typoless」の利用状況を教えてください。
村山 運営制作部では2025年6月からエンタープライズプランを契約しています。記事を担当するディレクターは、原稿に対して必ず1回はTypolessで校正します。現在、記事制作の多くは社外の協力会社とともに作成しており、当社の表記ルールにきちんとそった記事になっているかは大事なポイントです。
原稿の受け取り方は2通りあります。1つはWordファイルでの納品、もう1つは執筆者がCMS(コンテンツ管理システム)のWordPressに直接入力する方法です。Wordファイルの場合はそのまま、WordPressの場合はテキストをWordにコピペして、TypolessのMicrosoft Wordアドインで校正しています。アドインの大きなメリットは、Wordの変更履歴機能を使うことで修正箇所が記録されるため、「ここはこういう理由で直してください」というコメントとともに執筆者にフィードバックできる点です。
――教育業界では日本語の正しさがより厳格に求められると思いますが、表現などで気をつけていることはありますか?
村山 記事に頻繁に出てくるのが「受験」と「受検」などの同音異義語です。一般的に私立校の入学試験は「受験」と表記しますが、公立校の学力検査などは「受検」と表記しなければなりません。また、最近各校が力をいれている「探究学習」も「探求」と間違えやすい漢字です。
学校を紹介する記事では、事前に原稿を担当の先生に確認していただきますが、その学校の授業や入試などを理解して正しく表記することが、当社への信頼の積み重ねにつながります。ですから、掲載した記事は当然ですが、初稿の段階でも単純なミスは避けなければなりません。
「朝日新聞の用語の手引」「セキュリティー」「辞書登録」が決め手
――「Typoless」導入の経緯についてお聞かせください。
村山 やはり校正の正確性と効率化です。これまでは長年当社で使用しているExcelで作った「言葉のルール」と照合しながらの校正でした。しかし人力で一文字ずつ目で追いながらの校正は、抜け漏れや時間がかかるなど非効率的な作業でした。記事制作が多い月はディレクター一人で何本もの記事確認が必要になります。そうした時期に、「言葉のルール」の抜け漏れがなく、また日本語として正しい文章を正確に確認でき、かつ効率化を図れるものとして、校正AIツールを探していたのです。
――「Typoless」の採用に至ったポイントは?
村山 大きく3つあります。1つめは、私自身が出版社にいた頃から「朝日新聞の用語の手引」を校正で使っており、そのルールが辞書として搭載されていることです。2つめはセキュリティー対策で、校正した文章がAI学習に使用されない点です。記事ではセンシティブな情報を扱う場合もあるため、データが外部サーバーに保存されることは避けたいと考えていました。3つめはやはり弊社の言葉のルールがそのまま辞書登録され、さらにアップデートできることも大きいです。個人的にはWindowsだけでなくMacでも使えることも導入を後押ししたポイントでした。

――導入後は、業務の進め方にどのような変化がありましたか?
村山 校正業務にかかる時間を実際に計測していたわけではありませんが、繰り返し行っていた校正が1回で済むようになり、体感的には大幅な時間短縮につながっていると思います。校正が効率よくできることでその分の作業時間を他の業務に充てることができていると思います。
また、初校段階で誤字脱字などの単純な間違いを防ぐことによって、学校に原稿の確認をお願いした際の原稿戻しも、修正が大幅に減りました。その結果、やり取りの回数や確認にかかる時間も減ったことで校了いただく期間も短くなり、スケジュールどおりの進行ができるようになりました。

校正の指摘から人間も学び、記事の質を上げていきたい
――「Typoless」を使ってみた実感があれば教えてください。
村山 使ってみると「良文サポート」の機能からTypolessに教えられることが多いと感じています。同じ助詞が連続したり、1つの文が長くなったりすると指摘してくれるので、読みやすさの観点から文章全体を振り返ることができるようになりました。
間違えやすい「受験」と「受検」、「探求」と「探究」、「適性」と「適正」などは導入当初に辞書登録し、間違えやすそうな言葉は運用開始後も積極的に追加しています。指摘が多くなりますが、リマインドとして必要なものなので、スキップせずに必ず確認するよう部内で徹底しています。
ほかにも、弊社では「様々」は「さまざま」、「お母様」は「お母さま」としており、つい漢字で記載されがちな言葉も登録しているので表記揺れも少なくなったと思います。

――今後は「Typoless」をどう活用していきたいですか?
村山 当社で制作する記事の中には、学校にご記入いただく入稿シートにExcelを使う場合があります。そのため、今後はMicrosoft Excelアドインも活用していきたいと考えています。
――「Typoless」のアップデートで期待することをお聞かせください。
村山 Typolessは現在も、言葉のルールだけでなく文脈を踏まえた校正をしてくれていると感じていますが、今後はより踏み込んだ文脈判断ができるようになるとうれしいですね。以前、ライターが「○○の地に鎮座する○○中学校」のような、比喩としても不自然な表現を使ってきたことがあります。そのような表現にも指摘が入ると、我々にとっても学びの機会になるでしょう。
これからも機械的な校正作業はTypolessに任せ、我々ディレクターは事実確認などの校閲や、よりクライアント校の魅力を伝えるための企画など、ディレクターとしての仕事に注力すべきと考えています。同時に、Typolessから受けた指摘を学びに変えながら、私たち自身も語彙力や表現力に磨きをかけていく必要があります。そうしてAIと人間が互いに学び合うことで、記事のクオリティーが高まり、学校や企業からの信頼度の向上にもつながるはずです。使いながらお互いをアップデートし合う関係こそが、理想的な姿ではないでしょうか。
株式会社インターエデュ・ドットコム
進学塾の経営などを行う株式会社学究社(東証プライム上場)の子会社として、2000年に設立。
「未来の子どもたちへできること」を企業理念に、デジタルコンテンツや紙媒体などを通して教育関連の情報を発信してきた。教育・受験情報サイト「インターエデュ・ドットコム」「東大・京大・難関大学合格者数ランキング」、私立中学校・高等学校探しのアプリ「エデュスタ」などを企画・運営しているほか、教育機関向けに広報活動のサポートや研修サービスの提供なども行っている。
【URL】
https://www.inter-edu.com/
https://www.inter-edu.com/ct/
