Typoless 導入事例 | 業種:メディア

株式会社JBpress 様
海外ビジネス情報、月300本の校正を効率化

校正履歴のAI学習による適切な表記でニュースメディアとしての信頼性を向上

原稿チェックの業務フローを確立し校正を担当する人的負担を軽減

ジェンダー等のリスクを検出して不適切な表現の使用を未然に防止

グローバルな記事を月300本配信
「Typoless」で校正作業の効率化を目指す

株式会社JBpressは、読者の約半数がマネジメント層のビジネス系メディア「JBpress」を運営。ビジネス、国際、 政治、教養などをテーマに、グローバルな視点でニュースや解説記事を月平均で300本程度配信している。記事の大 半は社外の専門家やビジネス関係者らの寄稿によるもので、英国の経済紙「The Economist」の翻訳記事なども含ま れる。かねてより懸案事項の一つだった校正作業の効率化をはかるため、「JBpress」編集部では2022年10月に「Typoless」のベータ版(サービス名「TyE」)を導入。翌年10月の正式リリース後も継続して利用している。

アナログでの記事校正業務に伴う課題

少人数の組織で
作業負担が大きい
原稿が送られてくる時間帯は決まっておらず、場合によっては早急に配信したい内容の記事もあり、10人弱の編集部でチェックするためには一人ひとりに負担がかかってしまう。
寄稿者が多様なため
表記がバラつく
基本的には筆者の表現方法を尊重しているが、様々な職業やバックボーンを持つ人が原稿を書いており、送り仮名や外来語などの基本的な部分でも、記事によって表記が異なる場合がある。
業務が属人的になり
正確さの証明が困難
各個人が校正作業に用いるツールはさまざまで、校正を行う根拠が確固たるものではないため、表現が正しいかどうかの確証が持てない。編集部としても統一した見解を出すのは難しい。

「Typoless」が校正業務の課題を解決!

校正の各段階での見落としが減少

今まで気付くのが難しかった誤りなどを、担当者レベルで確実に発見。編集長が最終チェックを行う段階では、新たに校正を追加する頻度が大幅に減少した。単純な誤字脱字や変換ミスだけではなく、助詞の「てにをは」や同音異義語などに関するミスの疑いも高い精度で検出。全文を一括して瞬時に校正することができ、アナログでの作業のようなムラが起こらない。

原稿チェックにおける業務フローの確立

校正作業には必ず「Typoless」を用いることで、迷いなくスムーズに業務を遂行することが可能に。業務全体の効率化や負担減にもつながった。編集部員が原稿を確認する際には「Typoless」を通すことを徹底することにより、作業の無駄を減らして簡略化。校正の根拠が「Typoless」であることが明確になり、社内でも大まかな表記ルールについて意識を共有しやすくなった。

不適切な可能性のある表現についての示唆

ジェンダーや差別等の意味を伴う表現を、ルール辞書機能が指摘。炎上や信用低下を未然に防ぎ、リスクマネジメントをすることができるようになった。ダイバーシティ&インクルージョンに配慮した言葉が登録されており、倫理的に不適切な可能性のある表現を検出して言い換え案を提示。時代の流れに合わせて対応することができ、メディアとしての信頼性や先進性を保つ。

「Typoless」導入に至ったポイントは?

校正のルールやサービス提供元は信頼できるか?

校正機能の正確さが求められるのはもちろん、入力した情報の漏えいなどのリスクがないか。

  • メディアとして長年の実績を持つ「ことばのプロ」の朝日新聞社が自ら開発。
  • 朝日新聞の膨大な記事校正履歴をAIが学習。さらに約10万個の同社の校閲ルールを活用。
  • ユーザーが入力した文章はサーバーに残らず、AIが学習することもない。

将来的にサービスの進化が期待できるか?

AIを活用することによって、校正業務がより便利かつ効率的になる可能性やビジョンはあるか。

  • 朝日新聞の校正履歴を追加学習し、より多くのミスに対応。
  • 最新の用語や不適切な表現についても継続的に学習。
  • API連携についても、機能を拡張したものを今後展開していく予定。

期待できる効果に見合った利用料金か?

チーム全員で継続的に利用するものであるため、年間コストがどれだけかは重要。

  • 校正サービス事業者などに比べてリーズナブル。
  • 「エンタープライズプラン」は利用人数に応じて割安に。

User’s Voice

ことばで勝負してきた会社が作った校正ツール
時代の変化に対応したAIの進化に期待

「JBpress」編集長  細田 孝宏 氏

我々のようなニュースメディアは、情報が正確であることはもちろん、日本語として正しい表記をしていることも、読者に与える信頼に大きく影響します。特に「JBpress」はニュース解説サイトの性格が強く、3000字を超える長い記事が多いため、校正業務の負担も大きくなります。

編集部内には専属の校正担当を置き、少なくとも担当編集者・校正担当・編集長による3回のチェックを経て記事は配信されます。しかし、目まぐるしく変わる国際情勢など、一刻も早くアップすべきテーマもあり、働き方改革が進む中で全てを人に頼るのは難しいというのが現状です。

「JBpress」では基本方針として著者本人の表現を尊重しているものの、「Typoless」によって誤字脱字などのイージーミスを検出し、表記のバラつきもある程度は統一することができました。「てにをは」などの校正すべき表記を多く発見できるようになったのはプラスです。

校正に関する感度は個人差があり、これまでは新聞社のハンドブックやオフィスソフトの機能など、さまざまなツールを使っていました。編集部の全員が「Typoless」を必ず使うことで、部内で意識を共有し、記事全体のクオリティーを維持することにつなげたいと考えています。

カスタム辞書の機能はまだ活用できていませんが、朝日新聞と「JBpress」は媒体の性質が比較的近く、新聞社のルール辞書で十分に対応が可能でした。ことばで長年勝負してきた会社が作ったというのが、「Typoless」の信頼性を高めています。

そういう意味で今後楽しみにしているのはAIの進化です。言葉やNG表現の変化していくスピードがどんどん速くなっていく世の中で、一人の人間の感覚だけでキャッチアップするのは難しいものです。それをサポートするツールに「Typoless」がなることを期待しています。

株式会社JBpress (日本ビジネスプレスグループ )
2015年10月設立。「リアルな 知性で世界に勝つ」をコンセ プトにしたオンラインメディア「JBpress」(2008年開設 )を運営。ビジネス・政治・ 経済に関するニュースや解説記事を発信している。
【事業内容】
ビジネス系オンラインメディ ア「JBpress」の運営
【URL】
https://jbpress.ismedia.jp/

ケアすべきルールや価値観の増加に対応し、気付かなかった日本語のミスも指摘する信頼感(広報)

スポーツアパレルメーカーの株式会社ゴールドウインは、約20ブランドの事業を展開しており、広報・IRを担当しているコーポレートコミュニケーション室でTypolessを採用。

ブランドにまたがる社内用語ルールを登録した「ゴールドウイン用語集」を策定したのを機に、これまで人の手で行っていたプレスリリース等の校正に用いることを決めた。

校正時間の短縮や、大量のテキストを瞬時に校正でき、日本語の知識も蓄えられていくことなどの導入効果を感じている。

詳しくは、株式会社ゴールドウインの導入事例をご覧ください。